”魔入りました、入間くん”にはまっています。じまです。こんにちわ。
主人公の入間(いるま)くんが、親に身を売られて魔界に入ってしまう。といったお話の漫画で、タイトルネーミングにあらすじが詰まってる”わかりやすーい漫画”です。
大筋としては、悪魔が住む魔界で人間の入間くんが人間であることを隠しながら学校に通い、クラスメイトと一緒に成長していくというストーリーです。学園ものに悪魔・魔界といった要素を入れて、王道の学園ものに変化を加えているような感じです。
王道って、最高にわかりやすい。
王道のストーリーって、いくつもあると思うんです。学園系とか、バトル系とか、戦争系とか、恋愛系とか。
コンテンツが飽和している昨今、消費者の目もだいぶ肥えてきているので、ある程度ストーリーって予想できちゃいますよね。
たとえば、学園系だと、ある程度学校の行事や仕組みはわかっているので。
この漫画は生徒会が権力持ってる系だ。だから、このあと生徒会と戦うんだな。とか
修学旅行で、どうせヒロインと接近したり、他校のライバルと遭遇するんだろうな。とか
だから、はやくどうなるのか。結論として、勝つの?負けるの?成就するの?失恋するの?みたいな過程はどうでもよくて、結果だけ早く知りたくなってしまう。大まかな流れさえ掴んでしまえば、結果さえ知れば満足してしまうんです。
つまりは、王道漫画ってわかりやすいんだと思うんです。
面白くないとか、魅力がないってことではなく、非常にわかりやすい。
わかりやすいって、意外と軽視されてる?
誰が読んでも面白い漫画って、すごくないですか?
私が大好きな作者に鈴木央先生っていう、すべての週刊少年誌で掲載経験のある最強の漫画家がいるんです。ライジングインパクトとか、金剛番長とか、七つの大罪とか描いた先生です。この先生の作品って、毎回題材がすごくニッチだったり、王道を描いたり、振れ幅がすごいんですよね。私は全部好きなんですけど、七つの大罪にハマった友達にライジングインパクトを紹介したら、全然面白くないって言われたことがあって…
ライジングインパクトって、ジャンプで連載されたゴルフ漫画なんです。
それに対比して、七つの大罪はマガジンで連載された王道ファンタジー大作。王道にはハマるけど、ニッチな作品にはハマれないって、誰もが経験あると思います。
別に王道じゃなくてもいいんですよね。
たとえば、売れてる作品。売れてるってことは、多くの人の目に触れて、愛されるコンテンツであるってことですよね。
音楽のほうがわかりやすいかもしれないですね。
人気チャートのTOP10に入っている曲と、自分しか好きじゃないだろうなって曲、ありますよね。
王道って、売れてる曲って、なんかダサくね?ありがちじゃない?とか、
「あー、最近流行ってるやつねー」くらいに斜に構えて感想言ったりしません?
いやいや、それ違うって。王道って、売れてるって、すごいんだよ。
誰にでもわかるように噛み砕いた作品ほど、多くの人の目に触れ批判にさらされる。
しかし、それは「わかりやすさ」という大きな価値を持っている。
と、思うんです。
「わかりやすさ」ってすごい価値ですし、魅力ですよ。
入間くん読んでて、そんなことを考えました。
話は戻って、入間くん
すごいわかりやすい漫画です。幼稚臭いとか、そういうことを言う人もいるかもしれません。とっても王道ストーリーなので、わかりやすくて当然ですし、どこか既視感があるかもしれません。
でも、わかりやすいって、すごくないですか?漫画やアニメ、ドラマや映画が毎日のように増えていく中で、わかりやすいストーリーで面白く描けるって、ほんとにすごいと思いませんか?
学校でも仕事でも、わかりやすく説明するって難しいでしょ?プレゼンが上手い人って、聞く人の目線に立って、話をかみ砕いて要所だけを説明してくれる。入間くんも同じように、読む人の目線に立って、かつ面白いストーリーを読者に提供してくれているんです。
意外とこういう考え方をもって漫画読んでる人少ない気がします。複雑だったり、難しいストーリーの作品をまるで「玄人は難しい漫画を選ぶんだ」みたいな雰囲気で鼻高々に紹介してくる人いますよね。それもいいですけど、もっと素直に漫画読んだ方がいい気がします。
魔入りました、入間くん。とてもおすすめです。ぜひ一度読んでみてください。わかりやすくて、上手くツボを押さえてくれている作品です。
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