部下に「冷たい人ですね」と言われた話。

ビジネス

ボトルネックは、指示を出す側(上司)と受ける側(部下)の認識の違いが大きいこと。

よく仕事においてコミュニケーションが大事だと言われるが、正直何が大事なのか、身を持って感じたことがなかった。

特に昭和を戦い抜いてきた先輩方の言うコミュニケーションは「仲良くなること=飲むこと」につながることが多く、まったく理解はできていなかった。

では、どんなコミュニケーションが大事なのか。

それは、期待値のすり合わせについてを、お互いが腹落ちするまで会話ができるかという点。

そのひと手間を惜しまないことが、無駄の少なく、全員が満足する仕事につながっていきます。

しかし、「仲良くなること」というのも非常に重要なポイントであることも忘れてはいけなかった。

上司と部下のより良いコミュニケーションに必要な要素

たとえ話をしながら、説明できればと思います。

「家具を借りるサービスを調べておいて」という指示があったとします。

指示を受けた側としては、「了解しました!調べます!」とやる気に満ち溢れた回答が出てきます。

ほとんどの指示者が「お、こいつはやる気があるな」と期待感にあふれるのですが、じつはこの受け答えに闇が潜んでいます。

より良いコミュニケーションを行うためには、下記のような要素を確認できると良いと思います。

  • 期限
  • 重要度(指示者、受け手、会社、プロジェクト)
  • 私(指示の受け手)が作業を行う理由
  • この作業は何のために行うのか
  • この作業は誰のために行うのか
  • この作業はいつ必要になるのか

これらの要素を答えられない上司は、実務においては無能と言わざるを得ません。

本来であれば、ここまで説明してやっと「指示」と呼べると思います。

ただ、自らここまで説明ができる上司は多くないはずです。

説明をしている時間がない、部下の自由度を奪ってしまう、指示を出しすぎるのは部下の成長にとって良くない。理由は様々です。

部下は作業をしながら、多くの疑問にぶつかり、そして諦める。

さっきの例に沿って考えてみます。

「家具を借りるサービス」について調べる。

指示を聞いて、すぐに何をしたら良いかイメージができると思います。

WEB検索や雑誌、詳しい人へのヒアリングなど、手段を模索しようと思うはず。

ですが、意気揚々と120点の成果を出すために机に向かっても、何が100点の仕事なのか、わからなくなります。

そもそも、及第点を取れる仕事すら、どんな成果物が必要なのか、わかりません。

「調べる」という指示しか受けていないので、報告義務もなければ、資料にまとめるのか、口頭で説明するのかもわからない。

  • 調べたあとはどうするのか。
  • 海外の事例は調べるのか。
  • 個人向けと法人向けはどうするのか。
  • 寝具や家電も含まれるのか。

調べるにつれて、どんどん疑問が増えていくはずです。もちろん、調べたからこそ、この疑問にたどり着けるので、悪いことではありません。

でも、事前に何のためにこの作業をしているのかを認識していれば、こんな疑問にも自分なりの考えをもって対処できるはずです。

「この作業は、何のために必要なものですか?」

文面だとぶっきら棒なので、もっとやんわり質問することをおすすめしますが、上記のような質問を行い、下記のような回答がでてくるとします。

「当社の製品を展示するためのショールームを銀座に作ろうと考えている。そのショールームは期間限定だから、家具はレンタルで済ませたい。そのための検討材料になる家具レンタルサービスについての調査を行ってほしい」

さっきの疑問はかなり解消されたはずです。さらには、いつ頃ショールームはオープンする?資料はいつまでに欲しい?私はこのプロジェクトに今後も関わる?予算は?サービス検討にあたって、何を重視する?などの、その場で考えうる限りの様々な疑問を解消しておけるとベターですね。

部下に「冷たい人ですね」と言われた話。

私は部下に指示を与える際にはできる限り説明をします。

過度な期待値は、お互いにとって不健康であり、

適度な期待値通りの成果を出せた部下はそれを成功体験として成長してくれると思っているからです。

しかし、ここまで説明してきたのはあくまで仕事をうまくすすめるための上司の思惑であって、部下の心情は一切入っていません。

たとえ話と近しい指示を部下に与えたところ、部下は報告をしてきませんでした。

そもそもの勤務態度にも問題がありますが、お願いした仕事の進捗を教えてほしいと伝えたところ、「え、調べましたよ?」と投げやりな回答。

必要になれば、上司から聞いてもらえるはずだから、その際に回答すれば良いやと考えていたようです。

そんな思惑を聞いた私は、任せる人間を間違えたと思い、「そしたら、あとは巻き取るから何もしなくていい」と回答したところ、「冷たい人ですね」という発言につながりました。

非常に戸惑いました。やる気がないのに、「冷たい人」と表現してくる理由がわからなかったのです。

むしろ、仕事をしなくて済んだのだから、感謝されても良いのではないかと感じました。

しかしこのとき、部下はやる気はあったようなのです。

問題なのは、1人ではやりたくない。上司である私と一緒に進めたいという意図があったことを伝えられました。

やりたい仕事であった。だけど、1人ではやりたくなかった。それだけなのに、仕事を取り上げられて、突き放されたと感じた。ということでした。

期待値の調整には、部下の心情も汲みとることが必要。

一番の学びは、上司が部下に期待する期待値だけでなく、部下の意思を汲んだ期待値を設定すべきであること。

その点、仕事に必要なコミュニケーションは取れていたが、人間関係の構築に必要なコミュニケーションは不足していたのだと感じました。

部下のやる気を引き出すのも上司の仕事であり、期待値をうまく調整するのも上司の仕事です。

コミュニケーションに必要なのは、「期待値の設定」と「部下が仕事に何を求めているのか=仲良くなること」を把握しておくこと。

普段から雑談を交えながらのコミュニケーションを図ることで、よりよい関係を築くことが必要であると思います。「飲むこと」も1つの手段として、有効だとは思いますが、目的と手段を間違えないようにすべきだと考えます。

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